私自身は鉱物も宝石も大好きだし、だからこそ展示販売だとかサブスクだとか通販だとか騒いでるわけですが、単なるコレクター趣味のひとつなんですよ。ネット販売とかサブスクだとかで故意かどうかはともかく誤解を生むような表現もちらっと眼に入ったりしたので注意喚起も含めて記事を書くことにしました。
大前提として、私はただの「親戚に過去質屋をやっていた人がいる一般人」です。ジュエリーショップの方から伺った話も混ざっていますが、数年前の話になるので状況が変わっている場合もあるかと思います。興味のある方はご自分で調べることをお勧めします。
宝石は一般的に財産にはならない
そのまんまです。なぜ「外し石が入ります」なサブスクがあるのか。お値打ち品として外し石を売るのか。その外し石がどこから来たのかを考えればわかると思います。
換金性という意味で価値があるのは、ダイヤモンドといわゆる三大貴石(ルビー、サファイア、エメラルド)くらいです。ダイヤモンドにしても、1カラットUPでないと財産というほどの金額にはなりません。一方でそれが留まっていた地金の方は普遍的価値があるため、石が外されてしまうのです。
三大貴石の他にもパライバトルマリン等、産出がなく高価な宝石はいくらもありますが、こと「換金性」というところに着目するとその他有象無象の石と大差なくなってしまうようです。
なので、買うのであれば、出せる範囲の金額で、好きなものを趣味で。これが鉄則です。
ちなみに高評価の鑑定書がついている古いダイヤは、再鑑定に出さない方が良いです。当時は技術的に見えなかった粗が見えてしまい、ランクが落ちてしまう場合が多いそうです。
初心者はまず実物を見て感覚を養うといいと思う
最初からネット通販というのは個人的にはおすすめしません。展示販売会もミネラルマルシェなどはわりと全国回っていますし、調べればその他ご当地のイベントがあるかもしれません。HANDSの彫金コーナーにも多少はルースを置いていますし、究極宝飾店でもいいです。
財産にならない、趣味で集めているとは言っても、不当に高い金額で購入するのを良しとするわけではありません。好きな石のどのくらいのサイズが何カラット(ct)なのか、どんな色合いやカットが高額なのかを知っておくことが通販を制する基礎になります。ちなみにカラットは重さの単位なので、石の種類によって大きさに差が出ます。
輝きが強い石は実サイズより大きく見える等、目で見ないとわからない部分はどうしてもあるので……。
ネット通販はガチャ気分で
ガチャ的に言うと「爆死してもいい程度の課金で」。
服なんかで失敗した方もいるかと思いますが、色味や光というのは画面越しに見極めるのが非常に難しいです。
商品撮影環境(カメラ機種、光源など)→撮影写真のレタッチ→我々のモニタの色調設定、といった具合に色味の変わる段階がいくつかあるわけです。
以前Twitterにも上げたゾイサイト↓で実験してみました。

これを白熱光(光源右)、白色光(光源右)、白熱光+白色光(両サイド)、自然光(直射日光)で撮り比べたものが下の写真になります。ピントが来てないのは許して。

私のモニタ環境だと、左上から2番目が肉眼での見た目に近いかなーという感じ。蛍光灯直下でしか見てなかったから気付かなかったけど、こうしてみるとカラーチェンジあるのかなあ。ただの反射かなあ。
ちなみに実際のサイズ感は以下の通り。ルースケースは3cm角のもの。


アイクリーンとソーティング、鑑別書
最後に、通販するにあたってよく出てくる石のクォリティに関する部分を。
まず「アイクリーン」ですが、これはざっくりと肉眼で目視できる範囲にインクルージョン(内包物)、傷、欠けがないですよ、ということのようです。まあ、ぱっと見はキレイだけど、逆に言えばルーペなどできちんと確認すればそれらがあるかもしれない石です。
「ソーティング」は、石の種類、色、重さ等が記載された簡易鑑別書です。その石種内でのクォリティについては記載されません。ネットの画像だとカードサイズくらいのものや、袋に直接ぺたりと貼ってあるものが多いようですね。
「鑑別書」は割としっかりした表紙のついた、ラミネートされている見開きの書面です。ダイヤモンドの場合のみ「鑑定書」と言います。石の種類、色、重さだけでなく、内包物や処理の有無などより細かい品質についての言及があります。
何が言いたいかというとつまり、お店がつけた品名が必ずしも正しいとは限らない、ということ。
中には悪質な業者もいるので、先述の通り爆死しても許せる範囲の金額でお買い物を楽しむのが良いかと思います。
さいごに
なんかいろいろごちゃごちゃ言いましたが、展示販売会なんかに出してるお店が通販やってるなら、そこから買うのが入門としていいかなぁと思います。運営的にも変な店出展させることもそうないだろうし。
そして、安いものには安いなりにちゃんと理由があるんです。そこを飲み込まずに買うのはお互いにとって不幸でしかありません。というのも、Twitterで某規格外品宝石店について「どの程度のクラックからクレームいれるべきか」とつぶやいてるユーザーさんを見かけまして。結論から言えばどんなクラックがあってもクレームを入れるべきではないよなーと。なぜならその石はクラックがあったから規格外品となり商品として手元に届いたわけです。封筒の中で真っ二つになってて、それぞれの欠片があった、というならそれは輸送事故ですが、そうでないならそれはそういう商品なのです。
というわけで、最近押せ押せの記事が多かったのだけれど、私の記事がクレーマーを生んだらちょっと怖いなと水を差すお話でした。
(元々訳あり品コーナーばっかり漁ってるとちょっと感覚がマヒするってのはあるよね!)